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日本オーチス、地震時に停止したエレベーターの復旧体制を強化

日本オーチス、地震時に停止したエレベーターの復旧体制を強化

日本オーチス・エレベータ株式会社 (本社:東京都中央区 江崎英二 社長) は今回、地震時に停止したエレベーターの 「復旧体制強化策」 として、次にあげる3項目(I,II,III)を実施いたします。

I.サービス情報センターの受信能力の増強
II.サービスエンジニア(保守員)との新連絡システムの導入
III.自動診断・復旧システム(仮称)の開発

この強化策の実施は、広域災害発生時における迅速で確実な復旧体制を確立し、ご利用者の皆様へのさらなる利便性及び公共性を重視したサービスのご提供を目指すものです。


I. サービス情報センターの受信能力の増強

当社お客様窓口であるサービス情報センターの 「フリーダイヤル回線」 の増加に加え、フリーダイヤルを広域転送する 「広域代表サービスシステム」 及び 「音声ガイダンスによる自動受付システム」 を導入し、受信能力を大幅に増強します。

昨年7月に発生した千葉県北西部地震(最大震度5強)におきましては、エレベーターの停止が同時多発的に発生したことにより、サービス情報センターや被災地域各支店への入電が非常に集中いたしました。 そのため受信対応が迅速に行なえず、またサービスエンジニアへの出動指示も電話回線輻輳の影響で滞り、結果、完全復旧までに24時間以上を要してしまいました。

この地震を背景に、このたび導入いたします 「広域代表サービスシステム」 は、被地外の当社サービス網へ自動転送することで受信能力の増強を図るものです。 また、自
動転送で対応する以上の入電本数に至った場合には、「音声ガイダンスによる自動受付システム」 により、オペレーター対応と同様に内容を登録いたします。 ご登録内容がエレベーターの復旧要請であれば、建物番号を入力して頂くことで速やかにサービスエンジニアに伝達されますし、お問い合わせであれば追ってサービス情報センターよりご連絡さしあげます。

上記システムの増強によって2時間で約5千件の応対が可能となります。 これは千葉県北西部地震と同規模の地震の場合、2時間で入電による状況登録が可能となる計算となり、広域災害発生時の一層確実な受電体制を構築いたします。


II. サービスエンジニアとの新連絡システムの導入
サービスエンジニア全員が携行する携帯電話をさらに活用し、電話回線輻輳の影響を受けにくい 「パケット及びSMS(メール)通信システム」 を導入します。
これにより、サービスエンジニアへのより迅速確実な出動指示が可能になるほか、システム端末の専用画面を利用した本人の安否確認及び出動可否登録や、復旧作業の完了報告等も可能となり、より確実な状況把握及びサービスエンジニアの初動態勢を確立いたします。

上記いずれも、試用運用を終了し、9月より本格運用を開始いたします。


III. 自動診断・復旧システム(仮称)の開発
自動診断・復旧システム(仮称)は、地震時管制運転の作動により自動休止したエレベーターが自動的に診断運転を行ない、重大な機器の損傷が無いと判定された場合には、サービスエンジニアによる安全確認を経ずに自動復旧することができるシステムです。千葉県北西部地震において多くのエレベーターが停止した理由は、付加機能である地震時管制運転が正常に作動したことによります。 この機能は、一定以上の揺れを感知した場合に乗客を速やかに最寄階に降ろした後、二次災害防止のために自動休止する仕組みとなっており、現状のシステムにおいては、復旧にはサービスエンジニアによる安全確認が不可欠です。

この新システムを採用して頂くことで、サービスエンジニアの到着を待たずして復旧できる可能性が高まり、ご利用者の日常生活に支障をきたすような長時間の停止を削減することができます。 尚、自動復旧後にもサービスエンジニアが状況確認に伺い、機械だけでは判断できないような地震による軽微な影響について確認し“完全復旧”とするため、より安心で確実な復旧が可能となります。「自動診断・復旧システム(仮称)」 は新規に設置される全ての機種への適応(付加機能)を目標に検証を進めると同時に、既設機種への対応も検討し、2006年12月販売開始の予定です。


昨今、国土交通省の社会資本整備審議会建築分科会建築物等事故・災害対策部会によってまとめられた 「エレベーターの地震防災対策の推進について」(平成18年4月18日公表)にも 「早期救出・復旧体制の整備」 が盛込まれており、現在、エレベーターの復旧体制強化は業界全体においても急務となっております。

当社では、上記 「復旧体制強化策」 により、広域災害発生時には今まで以上に万全な体制で対応すると共に、今後もさらなるサービスエンジニアの支援システムの開発を継続して行なって行く予定です。

また、今回の復旧体制の他にも、今年度中に設置義務化の見通しである 「P波センサー付き地震時管制運転*1」 の既設エレベーターへの提案推進や、地震時(特に長周期地震動*2発生時)にエレベーターのロープなどの長尺物が昇降路内機器突出物に引っ掛かり、損傷することを防止すための保護対策である 「長周期地震対策」 の販売等も行なって行く予定です。

こうした地震防災対策を継続して実施・開発を行なうことにより、千葉県北西部地震と同規模の地震の想定において、全ご契約物件の完全復旧を6時間以内に短縮することを目指し、さらに確かな安心をご利用者の皆様にお届けするように考えてまいります。


*1:P波センサーとは、本震の数秒前に到達する初期微動(P波)を感知するセンサー。これを用いた地震時管制運転の場合、本震が来る前に地震を感知しエレベーターを最寄階に停止させ扉を開く。

*2:震源から150km以上離れた大規模な堆積層を持つ平野部で発生する恐れのある比較的長い周期(2〜20秒)の地震動。 地震感知器(P波センサー含む)も作動しない程度の揺れであるものの、ビルの固有周期と地盤の固有周期とが近い場合には共振し、ロープ類の長尺物が振れて機器が損傷するなどの事象をもたらす危険性がある。


■ 日本オーチス・エレベータ株式会社は、150年の歴史を持つ世界最大のエレベーター
・エスカレーター製造及びサービスカンパニー、米国オーチス・エレベータ・カンパニーの日本法人です。 全世界200カ国以上で150万台以上のエレベーター・エスカレーターが設置されています。


日本オーチス・エレベータ株式会社
営業本部Tel 03 (6220) 1616
サービス本部Tel 03 (6220) 1624

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